自分の人生を台無しにしないために、遺産相続で大きな金額の遺産が入ってくる方達に身につけて欲しい事があります。私の経験から紹介します。

すぐに使ってしまわないこと

あなた方の人生は遺産相続して終わりではありません。これからも続きます。

 

欲しいものがたくさん買える!高いものがたくさん買える!と、浮かれてしまうのは分かります。ですが、一度冷静になってください。それは本当に必要なものですか?

 

私自身、相続時は浮かれましたが、使ったら無くなってしまうということを考え、欲を抑えました。しかし、どうしても緩むもので外食が増えます。財布が緩むことを前提にして、ある一定の金額でラインをつけてください。使い出すと止まらなくなると思います。

 

「自分で稼ぐ手段」を身につけている方なら多少は大丈夫ですが、相続、特に普段から徹底的に節約している主婦などの方は気をつけてください。「反動でものすごく使って破産して悲惨な末路になった」という方もいると銀行の投資信託担当から聞いています。だから、使う金額のラインを決めてください。

 

妬まれるのは仕方ないということ

これも人間だから仕方ないのですが、ある日、アパート暮らしだった友人が、お金持ちになったと聞いたら、大抵の人は嫉妬心を抑えられません。必ずポロっと本音が出たり、嫌味が出ます。それは仕方のない事です。私のように人間の見方が変わってしまうほど酷い目に遭う事もあります。

 

私の実体験を話しましょう。私は遺産相続前は、家賃2万8千円のアパート暮らしの手取り11万くらいのフリーターでした。私の高校からの友人に父親が会社の社長で、自身も跡継ぎとして頑張っている人がいました。

 

人はどれだけ付き合いが長くとも、変わってしまうもの

 

彼はたまに私を食事に誘い、ご飯をおごってくれたりしたので感謝しています。その代わり私が車で送迎していました。しかし私が相続し、遺品整理中でしばらく働いていないと知ると、「お前がそんなクズとは思わなかったわ~人間のクズだわお前~」と言われました。そこが印象に残っていますが、それ以外にも罵詈雑言を浴びたのは覚えています。それ以来、私は彼とは連絡を取っていません。

 

たとえ自分が経済的にも社会的にもステータスがあって恵まれている人でも、人に嫉妬してしまうのです。人格と経済状況は関係ないのです。

 

さらに、私が相続してから、私を生まれた頃や、子供の頃に一戸建てを建て、地域で暮らし始めた近所の方々から一方的な陰口や難癖を受けました。いずれも主婦の皆様です。私は家族を皆亡くし、お金があっても心に深い傷が出来て、ほとんど引きこもって現在に至ります。近所の方々は誰一人非を認めず、謝罪もなし、しかも主犯にいたっては、苦情を行ったら逆恨みで嫌がらせが悪化しました。全員自分達が被害者かのように装っており、私が悪いと言う態度を貫いています。

 

さらに近所の方々はご家族や孫にも恵まれ、年金も満額もらっているのか、経済的にも豊かで毎日畑をいじっていたり、自由に暮らしています。正直彼女達の家庭の方が私の暮らしより遥かに充実していて豊かです。

 

私は相続したとはいえ、普通の一軒家です。周り近所よりも大きい家というわけでもありません。それでも妬まれるのか、私が一人になったら彼女達のいじめが始まりました。それまでは孫のように思っていると言ってくれた方が主犯です。私もこの近所の方々は子供の頃から優しい大人だと信じていて、老後はこの人達のようになりたいと考えていたので、本当にショックでした。

 

他にもどこで情報を入手したのか、家や携帯に「融資をしませんか?」と言う勧誘の電話などがかかってきます。絶対に断ってください。

 

どれだけやめて欲しいと願っても、直接言っても、人には届きません。「金持ちなんだからそれくらい我慢しろ。」と一蹴されるのがオチです。私は近所の方達から「人間のクズ」という扱いを受けています。そしてそれを周りの子供達に広められています。無職のおじさんだと、すぐに家の中に引っ込みます。本当に呆れます。

人は心を育てないと、どれだけ年を取っても、いつまでも中身が子供のまま成長しないのだとよく分かりました。

視野を狭めないで欲しい

急にお金持ちになって色々目まぐるしく起こると、人間と言う生き物の汚さ、醜さがどんどん目立ってきます。しかし、忘れないで欲しいことがあります。

 

あなたを「お金持ち」として見るのは、あなたを知っている人だけということです。

 

もしも酷い嫌がらせや誹謗中傷を受けて苦しいなら、引越しを考えてください。過去の伝統、家の継承。それに縛られないでください。あなたの先祖が願うのは、あなたが幸せそうに暮らしていることです。一番の供養はあなたが幸せになることです。怒りや恨みで「本来の自分」を捨てることではありません。

 

私はリハビリとして外を昼間に歩いている時、久しぶりに昼間に外に出たので人に酔って、具合が悪くなって座り込んでしまいました。

 

その時私に声をかけてくれたのは、私の近所の方々と同じくらいの年代の老婆です。当時の私は大丈夫だと取り繕いましたが、内心ではとても感謝していました。私を「遺産相続した人間」だと知らない人から見れば、私は「私」なのだと確信したからです。

 

当たり前の話だと侮らないでください。人間は追い詰められると視野がものすごく狭くなります。考え方も極端になります。

 

素直に感謝して幸せになろう

日本はお金持ちは悪だという、根拠のない固定観念みたいなものが蔓延しているように感じます。

 

悪いことをしたわけでもないのだから、素直に受け取って、そして幸せになってください。ただ、お金があろうとなかろうと、それは人間の優劣を決めるものではないという事を忘れないでください。人間という生き物は本来、上下関係などなかったのですから。それは社会というシステムの中だけの話だということを忘れないで、素直に生きて、幸せになってください。