「生きるのもう嫌だ。不慮の事故で亡くなれたら一番楽なのに。」と考えている私の話。

 

それは毎年夏~秋にかけて起こる話。

 

「なんかいきなり曇り出したなぁ・・・」

 

歯医者へ自転車で向かう途中、大きな雲が空を覆い、ゴロゴロ鳴っている。

 

歯医者から帰る頃には雷が近くなりそうな気がするのを感じながら、歯医者に急いだ。

 

歯医者は歯のクリーニングで来ている。大体1時間くらいだ。

 

いつものように終わり、歯医者を出た頃、どうやら通り雨が降ったらしい。地面が濡れている。サドルもビショビショだ。

 

小雨が降りだした。雷もゴロゴロ鳴っている。私は手でサドルを撫でて雨水を払い、自転車に乗った。帰ったら洗濯機に入れるからいいや。

 

家まで自転車で約20分。私は雨に濡れて見にくいメガネをこすりつつ家へ急ぐ。

 

突然、目の前が光った。数秒遅れて大きな音が鳴り響く。

 

怖くて仕方なかった。ハラハラしつつ家へ急ぐ。

 

「どうか当たりませんように。(ヒィィィィ・・・・)」

 

そう願いながら自転車を漕ぐ。

 

人に直接雷が落ちることはほとんどない。しかし、間近で見るとやはり怖い。

 

目の前の道、約200メートルくらいのところで、空に光の玉とそこから光が落ちてくるのが見えた。本当に怖かった。

 

自然の前では人間ひとりになんてたかが知れてる。そう実感した。

 

私は死にたい願望を抱えていた。しかし、死ぬのは怖かった。「あ、やっぱ生きたいです。」と、そう思ったのである。