先月、久しぶりにくず餅を食べました。食べた時に、特に思い出すこともなかった子供の頃をふと思い出しました。

 

私は子供の頃からくず餅が好きで、よく夏休みや冬休みに母の実家に帰る時に、母にねだって池袋の東武デパートに寄って、漫画やお菓子などを買って電車に乗るのが好きでした。祖父母の家に母と帰るのをいつも楽しみにしていました。

 

そんな子供の頃の記憶を大人になってからほとんど忘れていたのに、くず餅を食べたら思い出しました。

 

今はこの母の実家は、私の現在の我が家であり、皆亡くなって久しいのです。この家にある祖父母や叔父、母のものはほとんど処分し、残っていません。

 

思い出すことも無くなって久しいです。それでも買ってきたくず餅を食べた時に思い出しました。忘れているようで、覚えているものですね。

 

特に親孝行もしないダメ人間ですが、今の自分があるのは親や祖父母、関わった人たちのおかげでもあります。

 

思い出はモノではなく、自分の中にあるのだと実感しました。ものを処分しても、意識して思い出すことはなくとも、私の思い出は死ぬまで私の中にある。ちょっとしんみりした30後半の夏でした。