相続した家と遺産。そして待っていたのは大量の遺品でした。

 

2階だけで2トントラック2往復するほどの量でした。(しかもまだ残っている。)

 

我が家の祖父母は戦争経験者だったため、ものが無い時代を生きていました。そのため、コンビニ弁当の箱なども取ってあったりしましたし、母や叔父の子供の頃からの私物なども入っていました。

 

叔父も片づけのできない人だったので、叔父の部屋には床が見えないほどの雑誌で覆われ、部屋そのものが重さで傾いていました。

 

会社を退職後に少し整理はしたようですが、相変わらず書類などは床に散在していました。相続のため戻って来た日に見たのは、1階の床に散在する数々の書類。人はそう簡単に変わらないという事です。

 

膨大な遺品整理で学んだこと

当初は自分で分別して、市のごみ処理施設へ自分の車で持ち込んでいましたが、1か月も経つと飽きてきました。そしてダラダラ一向に進まなくなるのです。

 

膨大な量があり、給料もなければ終わりも見えない。こんな状態では早々に心が折れるのも当たり前です。

 

その後、業者を雇って2階を片付けました。この経験から学んだのは、やはりお金は稼げばまた入ってくるけど、失った時間だけは返ってこないという強い実感です。

 

遺品を数十万円払って8割ほど片付けたことで、日常生活で足の踏み場もない狭い廊下や部屋から解放され、ストレスが減り、小物などはメルカリなどに出品したり、リサイクルショップに持って行ったりする新しい経験に時間を割くことが出来ました。

 

フリーマーケットやメルカリで出品して小銭を稼ぐくらいなら、短期間のバイトをした方がはるかに効率がいいです。

 

時間だけはお金を払おうと取り戻せない

ものを処分できずに置いておくストレスと、いつ売れるか分からないものの梱包や発送費用の手間を考えたら、早く処分した方がストレスも溜まらず、しかも選択肢が減るので新たなやりたい事に集中できます。

 

私の場合は、ほとんど業者に処分してもらい、コレクション棚は自分で選別して、買取に出したり処分しています。結果、メルカリなどのフリーマーケットのノウハウも蓄積され、なおかつ家の家具は自分で工具を使って解体したので、粗大ごみとしての処分料金2000円*5つの家具をただの布や木材、ガラスなどの可燃ごみや不燃ごみとして持ち込みました。料金は無料です。

 

私の家は古いので、家具を当時は外からクレーンなどで持ち込んだとしか思えないものもあり、一人で階段の外へ出せないので自分で解体するほかなかったのも理由ですが、家具の解体によってバールやレンチなどの工具の扱い方に慣れ、今さら車やバイクなどに興味を持つようになり、結果、安いロードバイクに手を出しています。

 

ひとりで全ての遺品整理をいつまでもしていたら、ご近所からのいじめも始まり、いろいろと問題をゴチャゴチャ抱えて、今のように自力で立ち直れるまでにさらに時間もかかっていたと思います。

 

今だからこそハッキリわかるのですが、ものが少ないからこそ、近所から始まったいじめに対してある程度ひとりで耐えられたのだと思います。ものがゴチャゴチャしていると、家の中でものに八つ当たりなどをする悪循環に陥っていたと考えます。

 

どこから新たな選択肢や可能性が出てくるのか分からないものです。

 

人形などの遺品整理のコツ

人形などの遺品整理は、まずは銘を調べましょう。高く買い取ってもらうなら、銘が無いと意味がありません。

 

銘があるものを残し、ネットで検索しましょう。メルカリなどで売るもよし、買取に出すもよし、あとは自由に決めましょう。

 

観光地で購入しただけの人形は買取に出しても拒否されることも多いです。お寺に処分を依頼するか、自分でごみとして捨てるか選択しましょう。私はゴミとして市のごみ処理施設へもっていきました。

 

人形の祟りはあるのか

人形を捨てる際、「祟りが怖い」という方も多いと思います。私もその一人です。実際、何度か捨てようとして躊躇したことがあります。

 

思い切って捨てたのは、覚悟を決めたからです。「祟りに遭ってもそれは自分の責任であると。仮に祟りが起こっても乗り越えよう」と、覚悟を決めて捨てました。

 

しかし、今のところ祟りは起きていません。逆に運が向いてきたかのような好循環にどんどん入っていきました。長い事メルカリに出しても売れなかった物が売れたり、持っていた投資信託が利益を出し続けていたりと良いことが続きます。

 

「損して得取れ」遺品整理は業者を雇ってでも早めに終わらせよう

何度も言いますが、遺品整理は自分でじっくりやるものだけ残して、それ以外は早めに終わらせましょう。まとめとして、遺品整理の業者を雇うメリットデメリットを書いておきます。

 

必要なら業者を雇って、早めに終わらせましょう。人生の時間は有限です。ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットなど、資産を一生使いきれないほど持っている人物でさえ、いくらお金を払っても自分の人生の時間を買い、増やす事だけは出来ません。

 

遺品整理の業者を雇うメリット

  1. 時間が早く片付く。
  2. 分別も処分もすべてお任せなので手間や労力を考えなくていい。
  3. 意外なへそくりが出てくることがある。(昔本人たちが忘れてそのまま机の中にしまったへそくりなど。)

 

遺品整理の業者を雇うデメリット

  1. 悪質な業者はへそくりが出てきても報告してくれない。(そのため、慎重に業者を選ぶ必要がある)
  2. 依頼時に指示を明確にしないと、全て整理してしまう。(私の場合、この部屋はこの部分だけそのままにしてくれなど指示しました。言わないと全てゴミとして処分されます。)
  3. 依頼料はかなり高い。(私の場合は2階全部で50万近くかかりました。へそくりが意外なほど多く出てきたおかげで、結果的に数万円の出費で済みました。)